初めて自分でオイル交換をやろうとしてちょっとしたことが気になって悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
オイル交換の作業自体は初心者でも簡単にできますが、方法を誤るとエンジンを壊してしまうのであらかじめ知識を得たうえで作業する必要があります。
本記事ではオイル交換にかかる道具、費用や方法と併せてオイル交換をしないとどうなるのか、失敗する要因等について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
オイル交換に必要なモノ
まずはじめにオイル交換するには
- 新品オイル
- 廃油入れ
- ドレンワッシャー
- スパナ、メガネ
- オイルフィルター
- 漏斗、ジョッキ
が必要です。
他にもウエスやパーツクリーナー等、あると便利です。
新品オイル
車種によって2ストであれば2スト用、4ストであれば4スト用とあり、又4ストでは粘度の指定があるので車種に合ったオイルを選定してください。
2スト用と4スト用の間違いはエンジンを壊してしまうので間違えないように気を付けましょう。
構造上2ストオイルは燃焼を前提に作られており、対して4ストオイルは燃焼を想定していませんので間違えて入れるとエンジンが焼き付いてしまいます。
オイルの粘度については純正指定が基本ですが、多走行車や白煙が多い場合にはワンランク上げてみてください。
オイル粘度を上げると摩耗によって広がった隙間を補い、静粛性やパワー等のフィーリングが上がったりするので試してみて下さい。
廃油入れ
廃油は缶等に入れガソリンスタンドで回収してもらうか、新聞紙やウエスに吸わせて可燃ごみで出します。
廃油の処理が面倒な方は楽天やAmazon等でオイル受けとして使ってそのまま捨てれる廃油BOXがあります。
自治体によっては廃油処理の指定があるところもあるので予め確認しておきましょう。
ドレンワッシャー
ドレンワッシャーはドレンボルトについているパッキンです。
基本的に使いまわしは厳禁です。
再利用しても案外漏れなく使えますが、万が一漏れた時のリスクを考えると交換した方が無難です。
ドレンワッシャーのサイズはボルトのネジ部分の直系を測ってみて10mmであればM10用、12mmだとM12用を選んでください。
数字の前につくMはメートルネジといって、ミリネジとも呼んだりします。
メーカーによっては内径×外径×厚み等で表記されている場合もあるので注意しましょう。
オイルフィルター
オイルフィルターはオイルのゴミやスラッジを取りオイルを綺麗に保つ役割をしています。
一般的な走行ではオイル交換2回に一回交換が目安です。
新車で乗り始めの頃やエンジン内部の部品交換をしたあと等は、金属同士の摩擦で粉が出るので短期間での交換が望ましいとされています。
オイル交換にかかる料金
バイクショップでのオイル交換にかかる工賃の目安は1000~2000円程です。
それほど高くありませんが定期的に変えていかなければならないのと、ショップによってはカウルの有無や排気量の大きさで別途工賃がかかるケースがあるのでトータルで見れば意外とコストがかかります。
ですが自分でやれば道具等の初期費用はかかるものの揃えてしまえばほぼオイル代のみで交換できてしまうので、自分でオイル交換ができるのは大きなメリットになります。
オイル交換の方法
では次にオイル交換の方法について解説していきます。
暖気をして粘度を柔らかくする。
まずはじめにオイルを抜きやすくするため、暖気をして粘度を柔らかくします。
暖気をしすぎるとオイルを抜いた時にやけどしてしまうので注意してください。
エンジンに手を当てておき少し暖まってきたぐらいがちょうどいいのでやってみてください。
オイルドレンからオイルを抜く。
エンジンを下からのぞき込むとオイルドレンボルトがあるので受け皿を用意し抜いていきます。
ドレンボルトを取るときボルトを押さえつつ緩め、最後にスッとずらして取るとあまり手を汚さずに抜けます。
オイルフィルターを交換するときはドレンからオイルが抜けきってから専用のレンチを使い交換します。
ドレンから抜いてもフィルター内部にはまだオイルが残っているので受け皿の確認は忘れずに。
そしてオイルフィルターを取り付けるときはOリング部分にオイルを少し塗っておくと気密性が高まり漏れ防止になります。
ドレンワッシャーにも漏れ防止にオイルを塗り、ドレンボルトを締めて完了です。
オイルを補充する。
オイル補充は点検窓かレベルゲージを見て入れていきます。
上限と下限のマークがあるので車体を起こした状態で上限よりに合わせていれていきましょう。
上限と下限の間に入っていれば規定範囲内なので問題ありませんがオイル消費等のことも考え上限近くに合わせるのが一般的です。
オイル交換をしないとどうなる?
エンジンオイルの役割は潤滑、密閉、洗浄の3つの役割を持っています。
オイル交換を怠るとオイルが劣化し、油膜の保持ができなくなりエンジンが焼き付いてしまいます。
オイルが酸化していくにつれて粘度がサラサラになっていくため油膜の形成、保持ができなくなってしまうからです。
油膜が形成できないとなると密閉することもできないため、圧縮不良が起こりパワーダウンや失火に繋がります。
また洗浄作用もなくなってくるのでスラッジが溜まりやすくなります。
オイル交換で失敗する要因
オイル選定のミス
一番注意しなければならないのは前半でも述べましたがオイルには2スト用、4スト用とあるので間違えないようにすることです。
間違えるとエンジンに深刻なダメージを与えます。
オイルの種類やグレード、粘度に関してはすぐには影響を及ぼしませんがエンジンに合っていないものを入れ続けると調子を崩してしまうのでエンジンに合ったオイルを選んでいきましょう。
あくまで一例ですが走行距離の多い車両であればオイルの粘度を上げてみたり、旧車やオイル滲みがみられるような車両であれば鉱物油を使ってみたりとエンジン内部の状況を想像してオイルの選定をしていくといいと思います。
オイルが多い
オイルを入れすぎるとブローバイガスが増えたり、吹き返しによってエアーフィルターがオイルまみれになりエンジンの始動不良、失火が起こったりします。
少ないよりは多いほうがいいですがエンジンに不具合が出るほどになれば多すぎなので抜きましょう。
オイルゲージの上限より気持ち下くらいがベストです。
オイル交換でオイルを抜く際に上限を超えてオイルが入っていた場合、キャブレターのオーバーフローや水の混入等が考えられるのでまずは原因を特定し修理してからオイルをいれていきましょう。
オイルが少ない
エンジンオイルが少ないとエンジン内部の油膜の形成が遅れたり、油膜が保持できなくなるため異音が発生したり最悪の場合エンジンが焼き付きます。
よくある症状としてシャラシャラ、ガラガラ音等のメカノイズが大きく聞こえたり、パワー不足や燃費が落ちるといった不具合がでます。
オイルフィルターを交換をしたとき等はオイルが少なめになりやすいのでオイル交換したあとにもう一度暖気をしてオイルレベルをチェックしましょう。
まとめ
エンジンオイルはエンジンに必要不可欠な消耗品です。
エンジン内部では常に高速で金属が擦れ合っており、オイルの劣化も早いのでこまめな交換を心掛けましょう。
オイルの選定、オイルの量さえ気を付けていればそれほど難しい作業ではありません。
自分でオイル交換をすることによって普段なら気付けないようなことに気が付けたり節約にもなるので是非挑戦してみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。