バイクの燃料コック構造解説

燃料コック構造解説
燃料コック構造

燃料コックのオーバーホールを考えている方

燃料コックの中身、仕組みが知りたい方

この記事では燃料コックの仕組みについて画像を交えて詳しく解説していますので是非読んでみてください。

目次

燃料コックのON、OFF、RES、PRI

燃料コック ON、OFF、RES、PRI

燃料コックには自然落下の手動式と、エンジンの負圧を利用した自動式があります。

今回は負圧コックについて解説していきますが、手動式についても少し触れておきますね。

手動の燃料コックはON、OFF、RES(リザーブ)があり、ONとRESは燃料が自然落下で常時供給され、OFFではコックが閉じるので供給されません。

手動式のタイプでは水道の蛇口をひねるのと同じで開けるか(ON,RES)、閉めるか(OFF)になります。

対して負圧コックは負圧が働いた時にしか燃料が供給されないのでOFFがありません。

代わりにPRI(プライマリー)があり、このPRIは強制的に自然落下で供給することができます。

そしてONとRESの使い分けはONが通常でRESは燃料がなくなってきたときに使います。

写真でお察しかと思いますがON状態では物理的に燃料を残す仕組みになっています。

負圧コックの分解と仕組み

負圧側の仕組み

燃料コック分解

エンジンの回転により負圧が発生するとスプリングが縮み、Oリングによって抑えていた燃料が流れていきます。

ダイアフラムに穴があいていたり破けていると、負圧が逃げてしまいバネでOリングを抑えたままになるので燃料が流れません。

流れたとしても燃料の供給が追い付かなくなるので、途中でエンストしたり吹け上がりが悪い等の症状が出たりします。

そしてOリングやバネが劣化していると停止中でも燃料が流れ続けるのでキャブレターがオーバーフローしたときにエンジンまで燃料が回ってしまいますので注意してください。

分解したりホースを外さないと分からないので気付いたらエンジンブロー。。なんてこともあります。

放置車両等はOリングの当たり面が劣化している場合もあり注意が必要で、Oリングやバネの交換でも止まらないこともあります。

ヒューエルコック 分解

コック部分の仕組み

燃料コック 分解

次にコック部分の構造を解説していきます。

先程の負圧側でのОリングはキャブレターへ流れる通路を遮断するためのものですが、コック側でのОリングは外へ燃料が漏れないようにしています。

ゴムパッキンはON,RES,PRIの通路間を遮断するものです。

そして波ワッシャー(ウェーブワッシャー)は押さえつける役割をしています。

次に構造を見ていきましょう。

燃料コック 仕組み

ON状態では溝が赤丸の部分に位置し、燃料はON側左上の穴から裏側を通り負圧側のОリングによって遮断されています。

PRI状態では青色部分に位置しており、燃料はRES側右上の穴から手前を通りそのままキャブレターへ流れていきます。

そしてRES状態では溝が黄色部分に位置し、燃料はRES側右上の穴から裏側を通り負圧側のОリングで遮断されます。

このよう仕切られているので、ゴムパッキンに不備があると燃料が止まらずに流れ続けることになります。

まとめ

燃料コックはゴム部品が多いのでどうしても劣化による漏れは免れません。

他の部品に影響がでるまえに一度チェックしてみてください。

古い車両は要注意です。

セットで販売もされているのでこれを機にオーバーホールしてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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